• すがの歯科医院長

変わらないと



前回のブログで、『我々は気づかないといけません』と生意気にも申し上げました。いったい、何に気づかないといけないのでしょうか。


実は、我々は、どうも"口は勝手に育つ"と思い込んでいるふしがあるようです。そのことを、10年以上にわたり、世に訴え続けてこられた小児歯科医師がいらっしゃることを幸いにも、3年程前に知ることができました。メディアにも登場され、また日々臨床にご多忙のなか全国を回り、多数のご講演を繰り返され最近では海外でもご講演されたと聞いております。


以来、私も機会に恵まれればお考えの一端を学びたいと願い拝聴させていただいてまいりました。果たして、そのお考えは"保育歯科学"という言葉に象徴されていらっしゃいます。そこで、それをうかがい知ることができる先生の論文の一節をご紹介させていただきたいと思います。


-育児や保育に限らず、人生を生きる上で口の機能を知ることは本当に大切なことではないでしょうか。哲学者の鷲田清一先生は、口の機能の大切さについて『口には体の他ではみられないほど、機能が重層している。食べる、舐める、飲む、息をする、話す、笑う、泣く、歌う、そして愛玩する。どれひとつを欠いても人生が成り立たないくらい生きる上で大切なことを口は引き受けている。だから、幸福もここに集中する。だからここには不幸も集中する』と述べています。生きていく上でこれほど大切な口だから、口は、空気のような存在なのかも知れません。だから、".口は勝手に育つ"と思い込んでいるし、口の機能に個人差があるなんて思いもしないのが普通かも知れません-

そうなんです。


気づかないといけません。

もう一度。

"口は勝手に育つ"のではありません。


小児歯科臨床:元開富士雄先生「保育と口腔・考ー保育という観点から口腔機能をみる」より引用

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